中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2546回
すぐお隣りに世界最大の消費市場が

「シナには4億の民がいる」
とつい戦前まで中国の人口は4億というのが常識でした。
それに対してインドは3億、
実はどちらもちゃんとした人口調査が行われず、
推定された人口だったのです。
それがいまでは中国が13億、インドが10億というのが
私たちの頭の中に入っています。

いくら人口が多くても、
物を買ってくれる人がいなければ、
商売をやる人にとっては何の役にも立ちません。
かつて本田宗一郎さんと話をしていて、
「インドには3億の人口がある」という話になったら、
「3億いてもオートバイを買ってくれる人がいなかったら、
一人もいないのと同じです」
と本田さんはヘラヘラ笑いながら断言していました。
日本が世界中に向って市場開拓に熱を入れていた時代のことです。

しかし、時代は一変しました。
中国の人口が13億と言われるようになると、
世界最大の市場がすぐお隣りにある
という声もよく耳にするようになりましたが、
日本人の30分の1の収入しかない人が何十億人いても、
オートバイどころか、
テレビだって買ってくれる人がいるわけがありません。
しかし、安い労働力を戦力にして世界の資本が集まり、
工業生産が軌道に乗りはじめると、
年々、働く人たちの労賃が上がり、
10年で所得水準が3倍になる経済成長が
2回も続くようになりました。
1人当りが僅かでも上昇のスピードが早く、
且つ13億の人口にそれが起ると、
大へんな勢いで消費が拡大していきます。

あッという間に、中国じゅうのレストランが人の山になり、
道は自動車で渋滞し、
見上げる空には高層建築が林立するようになりました。
ぼんやり立っていないでよく見て下さい。
日本のすぐお隣りに
世界で最大の消費市場が姿を現わしつつあるのです。
まだ全体は貧乏だといっても、
中間所得層が15%になるだけで
2億人もの物を買ってくれるお客が新しく誕生するのです。
「世界の工場」から「世界一の消費市場」が生み出され
大へんな勢いで背を伸ばしているのです。


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2007年2月28日(水)

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