中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2550回
中国マーケットの実情ならぜひこの本で

日本の企業はためらいながらも、必要に迫られて、
中国進出をやってきました。
その大半はコスト・ダウンの必要に迫られ、
自分たちが進出しなければ
同業他社や欧米の同業にとって代わられるだけという
やむを得ない事情に迫られて進出した例が少くありません。
したがって、中国のマーケットにうまく合わないか、
合っても市場の開拓が思うに任せないために
やむなく主力を輸出において生産をしている企業も
少くはありません。
それが、
そんなのんきなことを言ってはおられない時代になったのです。

もちろん、なかには
中国市場を最初から狙って進出した日本企業もたくさんあります。
ビールとか、化粧品とか、デパートやコンビニなどは
最初から中国市場に狙いを定めています。
皆、それぞれに漢字のブランド名をつくったり、
自動車だと中国の消費者の懐中にあわせた値づけもしていますが、
日本企業が必らずしもうまく
市場開拓に成功しているとは言えません。
言葉の問題もあるし、
日本人気質と中国人気質でうまくソリの合わないところもあるし、
むしろこれからが本番の勝負に入るところだと言ってよいでしょう。

そういうマーケット・リサーチの必要を感じている人たちに
一番読んで役に立つ本は徐向東さんの書いた
「中国で売れる会社は世界で売れる!」(徳間書店刊)
だと思います。
徐さんは大連生まれの
ことし40才になるコンサルティング会社の社長さんですが、
立教大の博士号を持ち、
日経リサーチの首席研究員をつとめたこともあります。
普通の学者先生の著書と違って、
現場に詳しく、現象の把握も的確で、
且つ分析力がすぐれているので、
一読すると、中国に進出した日本企業の長所や短所が
すぐ頭に入ってきます。
これから中国に進出して一勝負したいパイオニア精神のある人にも、
またこれから中国株で一山あてたい人にとっても、
また既に中国で操業している会社のトップにも
かなり参考になります。
ぜひご一読をおすすめします。


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2007年3月4日(日)

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