中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2554回
上海の文化村に進出しませんか

いよいよ中国経済も消費中心の動きになってきました。
先ずデパートができて、次にスーパーが姿を現わして、
気がついたらコンビニに囲まれて生活するようになりました。
その中にはいち早く上場までこぎつけた企業もありますが、
何しろ生まれつき商売にたけた人たちのやることですから、
いいとなったらドッと集中します。
競争も激甚なら淘汰も激しく、
はたしてどこが生き残るのか、
第三者にははかりかねる動きです。

そういう中に割り込んで競争をする気はありませんが、
そういうデパートやスーパーに並べる
売れ口商品を開拓する仕事なら、
ド素人の若い創業者でもやりそうな気がします。
その手始めとして、
私は上海に文化村のような
小さなプラザをつくることを思い立ち、
旧租界だったところに残された
古い建物を利用する方法はないものかと、
心当たりのところを探してまわっては、
家主(ほとんどが政府の持ち物です)と交渉をしました。
でも管轄権が複雑で当事者の思う通りにならないので、
1回も話がまとまったことがありません。

つい最近になって、紹介する人があって、
上海で古い工場地帯の再開発を上海政府から委託されている
台湾を代表する著名な建築家の人と知り合いになり、
その人の開発した現場を見せてもらいました。
第1期は街の中にあって、
古い建物をそのまま保存することに成功したので、
見込まれて旧工場や復旦大学など
教育機関のある地域の開発を委任され、
上海電気の工場に隣接した広々とした庭のある旧い工場を
創意のある人たちの創業センターとしてつくりなおしたものです。
この間、上海に行った折り、
ご本人に案内されて現場を見てまわりましたが、
私が受けた印象では、
ここで日本人がやれそうな仕事がいくつかあります。
一つはデザイナのオフィスを集めたデザイン・センター、
二つ目はファッションでも家具でも日用品でもいいのですが、
その創作基地兼陳列場。
そして、三つ目は
パン、ケーキ、コーヒーの生産工場、等々です。


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2007年3月8日(木)

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