中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2665回
売る株と残す株を間違えないこと

よく株は
「安い時に買って高くなった時に売ればいい」のだから、
そんなに難しいことはないと言います。
確かにその通りですが、
いつが安いか、いつが高いのか、
すぎ去ってみないとわからないのです。

株で儲かる人も、株で損をする人も、
違う株を売買しているわけではありません。
同じ株を買ったり売っているのに、
儲かる人と損をする人に分かれてしまうのです。
それは安い高いの見分けがつくかどうか、
あるいは、そういう時が来るまで
ガマンできるかどうかにかかわっています。
「株の儲けはガマン料」というのは
株をやっている人なら誰でも思い当ることです。

では克己心のない人は株に縁がないかというと、
そんなこともありません。
先ず第一に財産を株と現金に分けて考えないで、
原則として株で持っていることです。
全部株ですから株を売るのは次の株に買いかえる時だけです。
その場合も値上がりして儲かっている株ではなくて、
損が続いてガマンがしきれなくなった株を処分するのです。
そうすると儲かった株だけが手元に残っていますから気は楽です。
世の中、値上がりしない株より
値上がりする株の方がもっと値上がりしますから、
心理的にも、また結果的にも
そんなに待たされることにはなりません。

次に人気づいた株の後を追わないことです。
自分で考えて、次に人気づく株を狙うのが一番ですが、
それのできない人は人気づいた株でも
一本調子に値上がりしませんから、
その中だるみしたところを狙うことです。
人気株が小休止に入ると、
必らずガマンしきれなくなった人が投げてきます。
そのへんで落葉拾いのようなことをやると、
ガマンする時間が短くなって予想以上の効果があがります。
その結果、うまく大当たりした場合も
元金だけ回収して儲けは蔵の中にしまい込むようにすれば、
そのうちに蔵の建て増しをしなければならなくなります。
30万円の元手を9億円にした人も
大体、そういうやり方をしております。
売る株と残す株を間違えないことと
ガマンする期間を短縮する工夫をすることです。


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2007年6月27日(水)

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