中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2693回
利息の上昇する体制がキーポイント

操業に遅れが出ても、
生産している商品が時代の要求に合ったもので、
且つ競争力があれば、そんなに心配はありません。
仮りに取引先との間にイザコザがあっても、
他に顧客を見つけることができますし、
常茂生化の場合はトラブルにまきこまれたわけではありませんから、
業績の達成が約半年ズレたということです。

一番大切なことは
その製品が時代の要求にあったものであるかどうかであり、
その次は会社のプランが計画通りに実行に移された場合、
それがどの程度のスケールで
会社の業績と利益に反映されるかということです。
景気がどうなるか、証券市場がどうなるかを心配する人がいますが、
私は人類の生活はそうした荒波を乗りこえて続くものですから、
ほとんど気にしません。
もともと、株価は下がっても元へ戻るものだし、
逆に天井を打っても、もっと会社が利益をあげる立場にあれば、
株価はもっと上がるものですから、
業績と利益の伸びに一点集中して観察して下さい。

そういう看点から見ると、
常茂生化は一期工事で完成した工場群で生産されている製品は
年に3億2千万元ほどですが、
二期工事で予定されている工場群は2008年末以前に完成し、
年間、4億元あまりの増産が可能になります。
実際には、製品の値上がりもあり、
消費の増大による国内売上げ増も期待できるので
2009年に入れば
いまの3億元あまりの売上げが
9億元になる可能性が大きいと私は見ています。
2年あまりで売上げが3倍になり、
しかもそれが利益率の高いバイオ製品ということになると、
これは小型成長株の中でもトップか、
それに近い位置を走るだろうというのが私の評価でした。

自分の評価が常に正しいわけではありませんから
1年に1回くらいは再検討をする必要があります。
そう思って1年ぶりに常茂生化の門をくぐりましたが、
私が現地に行って勉強したことは
「何事も待ち時間が必要ですね」ということでした。
常茂生化が依然として
中国経済の中で成長産業のコースに乗っていることに
間違いはありません。


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2007年7月25日(水)

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