中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2746回
前年比6倍の利益が目標というけれど

中国人は現物を手にとってみないと
物を買わないと言われていますが、
テレビ・ショッピングは人が手にとって見せてくれます。
さすがに高価な物には手を出さないでしょうが、
台所で使う日用品や化粧品や衣料品など
手の届く範囲にある物は急激に売上げがふえているようです。

七星購物の株価が暴落すると、
「在庫の山じゃないか」と心配する人がいましたが、
テレビ・ショッピングの会社は注文があれば
それをメーカーに取りついで発送してもらうだけですから、
在庫の心配はありません。
「では何が心配ですか」ときいたら、
「お役所から干渉されることです」
という返事がかえってきました。
先日も水をきれいにする装置を発売したら、
お役所から連絡があって
「政府の水道はそんなに汚れているのかね?」
と軽くたしなめられたそうです。
びっくりしてすぐ発売をストップしてしまったそうですが、
お役人のご機嫌を損することが
もっとも神経を使うところになっているようです。
その場合でも在庫の山になるのはメーカーですから、
テレビ・ショッピングの会社は
また次によく売れそうな商品を探がせばよいのです。

同じ流通業でもテレビ・ショッピングのビジネスは
百貨店やスーパーとはまるで違います。
中国人の最も得意とする商売でも
チェーン・ストアは
売上げの2%とか3%しか計上益はありませんが、
こちらは30%とか40%になります。
それを上海だけでなく全国的スケールで拡大中なので、
一挙に利益が6倍というのも
夢でないのかも知れません。
そうなるかどうかは、
9月下旬に発表される2007年上半期の決算で
その片鱗をうかがうことができます。
もし期待通りなら大化けに化ける株の一つということになります。
何しろ董事長の倪新光さんは
シンガポール留学のまだ37才のバリバリですから、
うまく時流に乗れば前途洋々の事業になります。
でも皆さんはよく数字と睨めっこをして
慎重にお金を動かして下さい。


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2007年9月16日(日)

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