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第2767
天仙液の病院に一週間入院しました

実は私は8月19日の日曜日から8月25日の土曜日まで丸1週間、
上海の王振国医院に入院していました。
私に癌の徴候があったわけではなく、
80才をすぎてからだんだん年寄り臭くなって、
耳も遠くなったのを見て、
「うちに1週間くらい来てくれませんか。
もし神経性の障害でなければ、
耳もなおしてあげられると思いますけれど」
と春先から何回も言われていたのです。

年をとったら耳がきこえなくなるという想定は
若い頃の私にはありませんでした。
足がしびれて歩行に支障をきたすとも思っていませんでした。
「私は77才で死にたい」
という本も書いたくらいですから、
そうなる前にこの世からいなくなる積りだったのです。
何しろ歩くのだって人1倍早く、
私の秘書が私と一緒に外国に行くのに
私に遅れをとらないために
運動靴をわざわざ買ってきたくらいですから。

その私が80才をすぎた途端に
補聴器を常用するになったばかりでなく、
だんだん足に痺れを感ずるようになりました。
高い声がきこえなくなって、
低い声だけきこえると、
補聴器が役に立つと思ったら大間違いで、
補聴器は耳にきこえてくる音がもっと大きくなるだけで、
きこえなくなった音は同じようにきこえませんから、
雑音だけが大きくなって耳の中にとびこんでくるのです。
これじゃ人と会うのもだんだん億劫になるぞ、
誰とも会わないようになる前に、
1週間無駄にしたと思って
王振国さんの言うことをきくことにしようかという気になって
上海の郊外にある振国医院に行くことを承知したのです。

王振国医師は私のためにわざわざ長白山脈の北側にある
通化市からとんで来てくれることになっていましたが、
ちょうど製薬工場に定期検査が入って、
私が退院する土曜日にギリギリ間に合って顔を見せてくれました。
たった1週間でしたが、
おかげで私はとても珍しい経験をすることになりました。


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2007年10月7日(日)

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