中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2950回
女房を質に入れても株を買う時が来た

悪事千里と言いますが、悪いニュースは小出しにするものです。
ですから、サブプライム・ローンで被害を受けた
アメリカやヨーロッパの金融機関が
その損失額をいち早く発表した時、
私はまだまだ後を引くだろうと予想しました。
昨今のように、次から次へと被害が大きくなって、
有名銀行でさえ身売りを余儀なくされるようになると、
問題はそう簡単には片づかないことが
いやでもわかってきます。

なかでも株価が真先にその影響を受けます。
ニューヨークの株だけでなく、
香港や日本の株が毎日のように安値をつけているのは、
香港や日本の産業界の具合が悪くなっているからではありません。
資金の運用をしているアメリカの投資会社や金融機関が
如何にピンチにおちいっているかを示すものです。
不動産はたとえ投げ売りをしようとしても
右から左へ処分できるものではありませんが、
株はすぐに売れますから、最先に換金の対象にされます。

とりわけ香港で上場されている中国株は
予想を越える好業績であるにも拘らず、
連日叩き売りされ、
なかには高値から3分の1、4分の1まで下げた株も
珍しくありません。
あまりにも下げ幅が大きいので
何か不祥事でもあったのかとびっくりしてしまいますが、
簡単に言えば、
投資対象としてそれらの金融機関が大量に所有していた銘柄を、
金ぐりに追われて値段かまわず投げ売りをしているということです。

その勢いがあまりに激しいので、
株の初心者は生きた心地もしなくなって
息のとまる思いをしているようですが、
ここはまたとない金儲けのチャンスなのです。
昔は30年に一ぺんもあるかないかのチャンスでしたが、
昨今は10年に一ぺんの割合で、
地を這うような安値で株を仕入れることのできる
絶好のチャンスが来ているのです。
それも中国を代表するような優良大型株が
高値の3分の1、4分の1なのですから、
それこそ「女房を質に入れても」
株を買うチャンスが来たと私は見ています。





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2008年4月7日(月)

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