中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第2954回
高値から4分の1まで叩かれた優良株も

ここのところ、金ぐりに困ったファンドや投資銀行が
値段かまわず株を売りにまわっています。
もちろん、
ニューヨークの一流株も投げ売りの対象になっていますが、
業績的にずっと優位にある香港の中国株もその例外ではありません。
どちらかというと、アメリカ人にとって縁の遠い、
且つあまり下がっていない中国株の方が
先に売られる可能性がありますから、
サブプライム・ローンと何の関係もない日本や香港の株の方が
先に売られる可能性の方がずっと大きいのです。

こんなこと、確かブラック・マンデーの頃にもありました。
1ドル以上していた上海B株の耀華ピルキントンの株が
1ドルを割って最低は20セントまで売られました。
うちのスタッフの一人が値下がりするピルキントンに食い下がり、
最後に投げられた400万株を
たったの20セントで引き受けた分もあわせて
1000万株ほど買い集めました。
それがしばらくたつと1.2ドルまで戻りましたので、
何と米ドルで1000万ドル近い利益をあげました。
それと似たような環境がいま近づいているのです。

こういう時は右を向いても左を向いても、
弱気が支配しているので、
自分も一緒に奈落の底におちてしまうのではないかと
おそろしくなってしまいます。
また自分の持っている株も総下がりになって、
実際問題として鉄砲玉の持ち合わせがありませんから、
思い通りにはなりません。
そういうところへ、
たとえば玖龍紙業のような段ボール・メーカーの株が一時は
高値の26.75元から6.17元まで売り叩かれましたが、
予想利益に20%ほど足りないと言っても、
業績は悪くないし、段ボールの需要は依然として上向きですから、
4分の1まで叩かれるのは誰の目にも行き過ぎでした。
恐らくこれからもまた
似たような現象が次から次へと起ることが考えられます。
そういう銘柄を拾い出して、次の上昇期に備えるのが
株で儲ける人のいまこそ大事な作業のシーズンじゃないでしょうか。


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2008年4月11日(金)

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