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第3008回
ロールスは下りるに下りられない車でした

ハイハイQさんの読者の質問でもお答えしたように、
私は38年間乗りなれてきたロールス・ロイスを下りて、
レクサス600hLの新車に乗りかえることになりました。
この齢になって今更、
日本車に乗りかえることもないようなものですが、
38年間にロールス・ロイスを7台乗りかえ、
7台目でこの世におさらばする積りだったのです。

もともと私は人間はあまり長生きするのはよくない。
頭脳もまだしっかりしているうちにさよならする方が
周囲にも迷惑をかけないですむという考えで
「私は77才で死にたい」という本まで書いたのに
思う通りに死ねなかったのです。
いまの時点で既に予定を7年もオーバーしています。
そのために私よりもロールス・ロイスの方が
一足先にポンコツ化してしてしまったし、
ロールス・ロイスの会社までが身売りをして
代替わりしてしまいました。

だましだまし
最後のロールス・ロイスを10年も乗りまわしてきましたが、
車がガタガタになってしまったわけではありません。
私は台湾ではベンツ600、香港ではジャガー、
北京ではベンツ500、上海ではベンツ350、
成都もベンツ350と7台も自家用車に乗っているので、
10年たっても走行距離はやっと10万キロに達したところで、
シートだってまだピカピカだし、
エンジンだっていまもほとんど音を立てずに走っています。
でも老人がきょうはどうも調子がよくないなあとつぶやくように、
時々、エンコするようになってしまったのです。
車にも健康保険みたいなものがあれば、
私はエンコした時、ほかの車で間に合わせますが、
残念ながらその度に修理に出さなければならないし、
ロールスの修理費と来たら向うの取り放題なのです。

ですから38年間、
私は只の一ぺんも
ロールスの修繕費の請求書を覗いて見たことがありません。
おかげで38年間も続いたのです。
もし見ていたら、
きっと1台目か2台目でロールスから下りていたに違いありません。


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2008年6月4日(水)

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