中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3024回
一足先に中国消防を見てきました

本来なら本日は張家界という世界文化遺産の観光の帰りに
成都へ出て、中国消防という企業の新しくできた本社工場を
考察団の皆さんとご一緒に見学する予定でした。
ところが、四川省で思いもかけない大地震が起り、
いまも余震が心配なので、大使館筋のアドバイスもあり、
大事をとった旅行社が二の足を踏んだので、
出発前に急遽、コースを変更して、
湖南省の鳳凰古城から成都入りするのをやめて
貴州省の省都、貴陽に向うことになってしまいました。

中国消防の株を既にお持ちで、
自分の目でQさんの言っていることは
本当かと確かめてみたいと思っていた人たちにとっては
全く残念なことですが、
私のように余震など大して気にしない人は、
先まわりをして、一足先に成都入りをし、
実は2週間前の6月6日に、
成都の飛行場から車で30分ほどで到着する
同社の本社工場を見学してきました。

4月には建物が完成し、機械設備の配置も一応は終って、
工場が消防自動車の生産をスタートさせる予定だったのですが、
この想像をこえる大工場は地震の災難こそありませんでしたが、
工事が遅れ、まだ設備も運びこまれていませんでした。
その上2008年度第1四半期の業績が
前年比減収になっていることが発表されたので、
出鼻をくじかれた人もあるようですが、
エレベーターのオーチスの親会社である
ユナイテッド・テクノロジーズ・コーポレーション(UTC)が
大株主になったくらいですから、
これから成長を見込まれた業界の
中国における第一人者であることに変化はありません。
業績に大きく寄与する消防自動車の主な輸出先が
インドやパキスタンやミャンマーや北朝鮮などの
第三世界であることを不安がる人もいるようですが、
さんざ踏み付けにあってきた第三世界のことですから、
これ以上悪化する心配はさしてありそうもありません。
もちろん本社にとって中国国内が最大の市場ですし、
新しくビルが建つ度に注文がふえる業界なのです。
将来性については全く心配していませんが、
成長のスピードが半年ほど遅れているなあ
という印象を受けて帰ってきたところです。


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2008年6月20日(金)

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