中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3094回
ことしも利益100%増なら株価はどうなる

世界的に名の知れた新薬を開発するのには
10億ドルくらいのお金がかかるそうです。
それだけのお金をかけられる余裕のある
製薬会社は中国にまだ一社もありませんし、
それだけの投備を持った
研究所のある製薬会社も一社もありません。

でも薬に対する需要はドンドンふえます。
とりあえずは既に先進国で知られている薬を
中国で普及させた製薬会社が成長の先頭に立つことになります。
すると、既存の薬にしろそれを真っ先に中国で普及させ、
大企業にのし上がっていく過程で「薬九層倍」の利益をあげた
製薬会社に注目する必要があります。
山東羅欣は小さいながらも、全国の各省市に販売網を持っており、
いつも拡げた生産能力一杯の注文があるのは
どうしてかというわけがすぐわかりました。
羅欣の董事長は十何年前に自分の手金2万元からスタートして
販売網を広げる二社の製薬会社にし、
あわせて年間10億元のスケールまで
拡張に拡張を続けてきたのです。
ですから新工場をつくる時は販売に自信があってやることで、
コストが安い上に無駄がないことが大前提です。
はじめて訪問した時に見せてもらった財務諸表の中に
原価の数字が出ていましたが、
薬って原価は売値の10分の1なんですね。

話を聞いて私なりに納得したので、
少しずつ株を買うようになりました。
最初は0.5元でもふり向いてくれる人がありませんでしたが、
半期ごとに業績がびっくりするほど向上して、
とうとう5ドルをこえてしまいました。
それがいまは株式市場全体の不振で、
3.5ドルまで売り叩かれていますが、
同社の売上げは上昇する一方ですからことしのはじめ、
上海の邱友会まで説明に来てくれた董事長さんの予告では
今年の利益増は60%ということでした。
でももし今年も昨年並みの100%増だったら、
株価全体が戻り足になる時はどうなっているのでしょうか。
辛抱強く株を持ち続けている同好の士はどうぞご自分の目で
現場を見て判断をして下さい。


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2008年8月29日(金)

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