中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3178回
戻り足の早い次の成長株を探がせ

もう株価もそろそろ底をつく頃じゃないかと考えるなら、
これ以上叩き売られる株は何かということを心配するよりも、
この次どんなところに陽が当って、
どんな株が一番早く戻り足になるかに
神経を使った方がいいのじゃないでしょうか。

誰でもすぐに思いつくのは
業績が悪くないのに目茶苦茶に売り叩かれた株です。
最高値から10分の1、20分の1まで売り叩かれた株は
結構たくさんあります。
資源株でも鉄鋼メーカー、製紙メーカーでも、造船メーカーでも、
あるいは繊維や玩具などの輸出メーカーに至るまで
洗いさらい新安値をつけています。
その中には金融海嘯
(海嘯とは津波のこと、
香港や大陸では最近こういう表現が盛んに使われています)
が去っても元へ戻れない業種や企業もあるでしょうが、
業績的にほとんど被害を受けていないものも
結構たくさんあります。

たとえば石炭を掘っている炭鉱とか、
金を掘っている金鉱にしても、
赤字経営におちいっているわけではありません。
造船は新しい受注が途絶えているので
株が売られるのはやむを得ませんが、
鉄鋼メーカーの中には
増益なのに10分の1まで売られている銘柄もあります。
水や廃棄物のリサイクルに至っては
仕事がふえることはあっても減る失敗がないにも拘らず、
10分の1まで売られている銘柄もあります。

もちろん、銘柄によっては
どのへんまで被害を蒙っているかわかりませんので、
前期の数字をそのまま信用するわけには行きませんが、
株価収益率が2倍とか3倍まで売り叩かれているものも
結構あります。
1年もたたないうちに、
いや、もしかしたら半年もたたないうちに
世界的金融津波の悪影響を全く受けずに
業績の伸びていることが判明する企業が
次々と見つかる可能性があります。
そういう株は恢復歩調に一変しますから、
いまは宝探がしの山の中に足を踏み入れたようなものです。
運不運もありますが、
これから1年の業績の読み方が
私たちの懐具合を大きく左右するところまで辿りついたようです。


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2008年11月21日(金)

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