中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3233回
「変化の時代」には変化のある生き方を

異国に行って新しい道をひらくとしても
先ず言葉を覚える必要があります。
日本にいる間に中国語を覚えて
それから中国に行く人もありますが、
そんなまどろっこしいこと10年やっても
思うようには行きません。
一番いいのはその国の言葉しか通じないところに
いきなりとびこんで、
必要に迫られてその国の言葉を覚えることです。
いま私のところで働いている青年たちの中にも
そういう人がたくさんいます。

しかし、ちゃんとした言葉を覚えるためには、
殊にオトナになってから覚える外国語はある程度、
文法を勉強する必要があります。
そういう人が大したお金にはならないが、
生活費くらいは稼げるシステムとして、
うちの上海の「永漢日語」では
夜間に中国人に日本語を教え、
昼間は逆に自分が生徒になって中国人の先生から
北京語を習うシステムをつくりました。

授業を受けるのには
それなりの授業料を払うのが建て前ですが、
3ヶ月に一ぺん試験を受けて80点以上の成績があれば、
授業料は免除されることになっています。
一ぺんで合格する人があるかと思えば、
何度受けても落第点という人もおります。
教務主任に愛想をつかされて先生をクビにされたのを
可哀想に思ってうちの関係事業が拾って
店の現場に出したらたちまち中国語を覚えて、
客引きまでできるようになった人もあります。

ですから、「永漢日語」で教鞭をとるのが
唯一のコースとは限りません。
しかし、あまり貯えもなく、
1年くらいで不便を感じないですむ程度の応対が
できるようになりたいと思えば、
自分で上海の「永漢日語」の門を叩くか、
アジア交流センターに紹介の労をとってもらって下さい。
どう考えても新しい道をひらきたかったら、
日本にいて新入社員の受験の番を待っていたのでは
はじまりません。
折角、一流企業に採用されたのに
半年もたたないで逃げ出す人も後を絶たないときいています。
そういう「変化」の時代になったのです。


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2009年1月15日(木)

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