中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3361回
過去の株価の動きが教えてくれることも

株をやっている以上、
銘柄の入れ替えは避けられないことですが、
いまのように経済界が大きく変動して新しい一歩を踏み出す時は
絶対に必要なことです。

過ぎ去ったことについて
老いのくりごとみたいなことを口にしてもせんないことですが、
大体、心にやましいことのある企業の董事長は
株主の前に顔を出したがりません。
たとえば、私が会社訪問を申し込んでも
色んな理由をつけて断ってきます。
私の場合は、自分が会社の内容を知りたいということもありますが、
株主たちの代わりに会社を訪問して
自分の意見を皆さんに報告したい場合がほとんどです。
グーグルの中国版で、私の名前を叩いただけで、
2万7千件以上もの関連記事が出てきますから
私の名前を知らない人でも、
それを見ただけで断わりきれないのが普通ですが、
それでも色んな理由をつけて面会謝絶をしたり、
代理人ですませるのは、
質問されてもまともに答えられないことがあるか、
そもそも株主のことが眼中にない上場会社である
ということになります。

だからと言って何でも正直に話すから
大丈夫な会社だというわけではありません。
やはり一番大切なことは
これから5年乃至10年の間に
この会社は陽の当る位置にいるかどうかという判断であり、
なかでも同業者の中にあって
好業績をあげられる企業かどうかを見究める必要があります。

たとえば、私は薬品株を前回の大相場の時も、
そして、これから10年の間も、成長部門にランクさせています。
もちろん、薬品株だってピンからキリまでありますから、
全部がいいわけでもありませんし、
安ければ買い時というわけでもありません。
しかし、内容のいい薬品株でも、
山東羅欣と東瑞製薬とでは全く異った値動きをしてきました。
片一方は大上がりに上がって
それから相場並みに値下がりしましたが、
もう一方は梃子でも動かず、
その代わり暴落時も株主に冷や汗をかかせず、
好利回りで報いてくれました。
また同じことが起るかどうかはわかりませんが、
次はどうすればいいか、
ご自分で考えるチャンスがきたと思いませんか。


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2009年5月23日(土)

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