中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3379回
資源株は中国経済の将来を大きく左右します

いま中国の政府が一番敏感になっているのは
貯まった外貨をどういう形で持っているのがいいか、
使うとすれば何に使ったらいいかということでしょう。
為替のレートがどう動くかによって貿易も大きな影響を受けるし、
外貨が貯まりすぎると過剰流動性をもたらし、
国内物価を押し上げることになることも重々わかっています。

中国政府も実際には色んなことを試みていますが、
一番うまくいっていないのは、
アメリカの株に投資することであり、
逆に一番自信を持っているのは
自国で将来必らず必要になる資源を確保するための買収や投資です。
そのために国防上の必要からクレームがついたこともあるし、
逆に利権を認めさせるためにアフリカあたりで、
現地政府に対する援助を大々的に進めているところもあります。

同じ投資でも先進技術の買収には問題が多いし、
金融事業の買収に至っては
時期の悪いことも手伝ってさんざんな実績ですが、
資源の確保は不動産を買うようなものですから、
着実に実績をあげていると見てよいでしょう。
石油や石炭や鉄鉱石はもちろんのこと、
アルミから銅、錫などの鉱山への投資には
莫大な外貨を注ぎ込んでいるので、
それらがやがて威力を発揮する時が必らずきます。
但し、それがどういう形でどういう銘柄に反映されるかは
まだ未知数と言ってよいでしょう。

海外の投資はまだ未知数でも、
石炭、鉄、銅からはじまって金山の採掘まで、
資源株は高値をつけた実績がありますし、
一ぺん、底を打って戻り足になっている銘柄も少くないので、
工業のどの部分が戻るかはわかりませんが、
どこが戻っても
資源株を活気づかせる可能性は高いのではないでしょうか。
たとえば中国稀土のような
レア・メタルに対する関心はますます強くなるので
不況で躓きがあれば、
それは安値にぶっつかるチャンスです。
近いうちに投資考察団をつれて同社を訪問する予定がありますので
最新情報があれば改めてお知らせ致します。


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2009年6月10日(水)

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