中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3389回
空港の中にもグルメの新名所はいかが

かつて新幹線や特急で日本国内を移動することが多かった私も、
やがて飛行機に乗って国内をとびまわる方が多くなりました。
それが気がついて見ると、国内でやる仕事がだんだん減って、
この齢になっても、3日にあけず飛行機に乗って
国際線をとびまわるようになってしまいました。

国内便の場合は申し訳的に、
構内にコーヒー・ショップや雑誌コーナーがあるだけですが、
国際線になると、中に入ると消費税がかかりませんから、
ブランド商品を扱う有名店からタックス・フリーの酒煙草を売る店、
さてはちょっとしたレストランが
どこの国でもズラリと並んでいます。
そういう店ができたての頃に珍しがって店を覗く人もありましたが、
国際線を利用する人がふえるに従って、
開店休業のような店がズラリと並ぶようになりました。
あんなところに高い家賃を払って店をひらいても
はたしてちゃんとやって行けるのだろうかと
こちらが心配になってしまいます。

時々、バーゲンセールをやっている店もありますが、
バーゲンセールなら町中の店もやっているし、
そちらの方が品数もあるし、とびおりバーゲンもやっていますから、
わざわざ飛行場の中まで買いに来るひま人はおりません。
なかでももっとも横着なのは、
時間待ちでほかにやることのない旅行者に
軽食を売るレストランです。
ほかに行く所がないし、
どこに行っても値段が高くてまずいことは同じだと
タカをくくっているので、
寄りつく人はほんの一部の
腹ペコの人たちだけということになってしまいます。

どうして飛行場の経営をやっている会社は、
出発を待っている人たちを相手に
駅前のデパートやレストランやショッピング・センターのような
新しい商店街づくりをしないのでしょうか。
飛行場の中にあるレストランで私が感心したのは
大分飛行場にある鮨海甲という関サバのスシ屋さんだけです。
空港という空港にあの手の店を集めたら、
空港がグルメの集まる新名所になるのではないでしょうか。


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2009年6月20日(土)

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