中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3459
ガマン競争なら何年でもできます

競争が激甚で、なおかつ長期化する場合は
物は思うように売れませんから、利益はなかなか上がりません。
売れないとすぐにも値下がり競争になりますから、
メーカーでもリーダーでもコストダウンに走ります。
コストダウンは仕入れのカットと首切りにつながりますから、
一段と景気を悪化させます。

新聞を見てもおわかりのように、
スーパーやデパートまで
プライベイト・ブランドの開発に乗り出していますが、
有名ブランドはなかなか値下げに応じてくれませんので、
仕入れを値切るどころか、自分たちが原料の仕入れに乗り出して
コストの安売りに動くのです。
しかし、それによって一時的に売上げをふやすことはできても
お客はすぐそれになれてしまいますから、
また値下げをしなければならなくなります。
値下げは自分の首を締めるようなものですから、
本当は値下げをしなくとも売れるものを
開発しなければならないのです。
ところが、これから発展する国ではそれができても、
もう既に成熟して欲しい物は一通り揃ってしまった国では
それができません。

日本はアジアの中ではもちろん、最先端を走る成熟社会です。
この30年の間で、住居をはじめとして、
家の中は家具から電器製品まで一通り揃っています。
景気がよくて収入に問題がなければ、
欲しい物はよけいなものでも買います。
しかし、反対に収入が減ったり、
倹約をするのが社会全体のムードになれば、
人々は物を買わなくなります。
一旦、そういう方向に動けば、食べ物以外はほとんど買わなくても
何の不自由も感じないのですから、何年でもそれが続きます。

いまの日本はそういう方向にやっと向きを変えたところです。
景気がよくなれば、またすぐ向きを変えるから大丈夫だと
ノンキなことを言ってはおられません。
景気の悪いのが長く続けば
何年でもガマンのできる社会環境になっているのです。
不況が長期化してもそれに耐えられる社会環境になったのですから。


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2009年8月29日(土)

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