中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3503回
次は中国人の観光旅行ブームです

高度成長が続いて人々の懐具合がよくなると、
観光ブームが起ります。
日本でも一頃は国内の温泉地や名所旧蹟は
観光客で賑わいましたが、
低成長に変わると火が消えるように
国内旅行が下火になってしまいました。
いまはテレビで毎日のように
温泉場や地方名所の紹介をしていますが、
日本国内は珍しくなくなって、連休があったりすると、
衰えずになお続いているのは海外旅行です。
恐らく海外旅行は今後も豊かになった国の人たちの
生活習慣の1つとして定着するでしょう。

海外旅行ブームがはじまった頃、
日本でも旅行案内をする観光業が雨後の筍のように輩出しました。
なかには大企業化して上場する企業まで現われましたが、
私は旅行業はホテルや航空会社や鉄道からもらう
リベートが少いだけでなく、
旅なれると自分勝手に行く人が多くなってリピート客が少いので、
企業としての未来が明るくないと考え、
旅行社をやりたがって私のところに相談に見えた人たちに
ノーの答えを出しました。
私のアドバイスを無視して開業した人も何人かおりましたが、
残念ながらいずれも途中で挫折しています。

旅行業は難しいけれども、旅行ブームは定着します。
なかでも海外旅行は一大ブームになります。
現にまだはじまったばかりですが、
中国人の日本旅行が既に
安売り電気屋やデパートの話題をさらっています。
日本と違って日本の10倍の人口にそれが起るのですから、
日本や台湾だけでなく、中国の観光名所にも
それが起ることは間違いありません。
私の知っている人で、ツアーのお客相手の旅行案内書をつくって
年に500万部も売った人がありましたが、
次は中国人赤ゲットの登場する番です。
中国人にとっては観光名所よりも、
ユニクロや100円ショップや安売り電気屋の方が目当てですから
中国人観光客の心をつかまえた人が
一財産つくることが考えられます。
もちろん、中国国内の観光名所で
日本人が一旗あげることも考えられます。
日本人を相手にするより
中国人を相手の商売を考えて見たらいかがでしょうか。


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2009年10月12日(月)

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