中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3690回
不動産は身近にあってこそお値打ち

不動産がそんなに手堅いのなら、
不動産株を買うよりも不動産を買った方がいいんじゃないかと
誰でも考えます。
とりわけ不動産を買うだけお金のできた人は
株より現物にこだわります。
株はいくら値上がりしても自分の物でありませんが、
不動産は買えば自分の物になるからです。

不動産のもう一つの特長は目に見えるところにあることです。
大抵の人が不動産を買う時は
先ず身近にある不動産を選びます。
アパートを建てる場合だって、家の近くにあれば、
毎日、その前を通って「あれはうちの物だ」と胸を撫でおろすのが
大家の生き甲斐なのです。

地方に住んでいる人が
東京でマンションを買うとそうは行きませんが、
同じ国の中ならまだいくらか安心です。
しかし、それがアメリカだったり、
中国だったり、ベトナムだったりすると、
抵抗を感ずる人もかなりあるんじゃないでしょうか。

私の場合は行った先々であまったお金があると、
万一、無一文になってこの土地に逃げて来ても
あれがあれば最低生活ができるからと
いとも簡単に不動産を買いますので、
どこにあるかいちいち覚えておらず、
またそれを持っていることにもこだわりません。
しかし、あとでふりかえって見ると、
ほとんどの仕事は残っていないのに不動産だけは残っていますから、
やっぱり不動産は一番頼りになる財産なんでしょうね。
とりわけ忘れていた不動産は気がついて見ると、
思わぬ値上がりをしていて、財産として残っているので、
足手まといだと思っても
人についてまわるものだと認識しています。

ですから私自身は自分の持っている不動産にこだわりませんが、
気がついてみると行った先々で不動産にとりかこまれています。
只、私の場合は生活の拠点があちこち動くので、
毎日、見ないと気のすまない存在ではないし、
持っていることにこだわりはありません。
しかし、いざとなると財産の中で大きな部分を占めていますから、
人が不動産にこだわることには理解を持っています。


←前回記事へ

2010年4月17日(土)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ