中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3715回
中国の不動産ブームはまだ始まったばかり

日本ではローンを借りて不動産を買った人でも、
借りすぎて返済ができなくなって全財産を失った人もあれば、
買った時に比べてマイホームが3倍にも5倍にも値上がりをし、
何とかやりくりをしてローンの残金を完済し、
定年までに一財産つくった人もおります。

成功例を見ると、まだ不動産がそんなに値上がりしない早い時期に
マイホームづくりをやったことと、
収入と返済のバランスをよく研究して
ピンチの時でも
義理を欠かないですむやり方をしているということになります。
そんなことを言ったって、
人よりあとに生まれてやっといま社会に出た人は、
いま現在をスタート・ラインにして
どうするかを決めるよりほかありません。

そういった意味では、これからスタートする人たちは
10年前にスタートした人よりは不利な競争を強いられますが、
10年前に何もしなかった人よりも、
これからでも正しい対策をとった人の方が
10年後はうんと有利な立場に立つことになります。
現に10年前は中国には
ローンの借りられる制度もチャンスもありませんでしたから、
昔と比べても何の役にも立ちません。
重要なことはこれから社会生活を営んで行く上で、
自分たちの事業や財産づくりに
借金とか投資をどう取り入れればよいのかということです。

今はまだだとしても、
将来の中国でもバブルがはじける時があるかも知れません。
いやあり得ると考えた方がいいでしょう。
そういう時でも自分の事業や財産を
ちゃんと守っていけるだけの慎重さは中国人にも当然、必要です。
そんなことは何も日本人に教えてもらわなくともわかっているさと
中国人は言うでしょう。
というのも中国人の方が
日本人よりさんざんな目にあった歴史があるからです。

中国で高度成長がもたらした不動産の値上がりは
まだはじまったばかりなのです。
もちろん、それでも高値をつかまされないだけの
用心深さは必要ですが。


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2010年5月12日(水)

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