中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3732回
次は食肉が注目を浴びる時代に

ずいぶん昔に、私は考察団を連れて
天津の康師傅の本社を訪問したことがあります。
テントに康師傅のマークが書いてあって、
「こんな会社に陽が当るようになるのですよ」
と私は説明しましたが、
その時の康師傅の株価は確か1.5ドルでした。
それがあれよあれよという間に5ドルになったので
「いくら何でも」と言って
私は持っていた株を手離してしまいました。
それがいまはその3倍にもなっています。

内モンゴルまで、カシミアの会社の見学に行った時、
フフホトに蒙牛の新しくできあがったばかりの工場があったので、
ついでに見学させてもらいました。
まだ上場もしていない時でしたが、
乳業をやっている人の姓が牛さんだったので、
なるほどとうなづいたことがあります。
この会社も大へんな勢いで成長しましたが、
創業者だけで支えきれなくなって
中糧集団の傘の中に入ってしまいました。
それでも大へんな勢いで全国に手を拡げ、
株価も高値を維持しています。

いままでそういう食品関係の成長ぶりをいくつも見てきたので、
昨年、香港に考察団を連れて行った時、
中国糧油という食用油のトップの人に福臨門まで来てもらって
会社の情況について説明をしてもらいました。
そんなに急成長をしているという感じでもなかったのですが、
香港の経済日報にその時の様子が報道されたせいか、
4ドル台だった株価があれよあれよという間に
10ドル台に大暴騰してしまいました。

さあ、そうなると、中国糧油に続く食品関係の銘柄はないかと
つい目が食品と食品加工のところに釘づけにされてしまいます。
ワインももちろん、その一つですが、
ワインは水物ですから、売れさえすれば、荒利が6割もあります。
但し、安定したお客がつくまでにかなり時間がかかりますので
その覚悟が必要です。

となると、もっとほかにないかと目をキョロキョロさせます。
あることはあるんです。
誰でもすぐ思いつくのは食肉の処理をする会社です。
日本でも日本ハム、伊藤ハム、竹岸ハムが
注目を浴びた時代がありました。


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2010年5月29日(土)

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