中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3736回
次は地方都市の大開発がはじまります

中国経済が自前で成長して行けるとなると、
中国を見る眼を訂正する必要が起ります。
もちろん、自前と言ってもグローバル化の時代ですから、
資源が全部自給自足できるということではありませんし、
輸出をしなくとも経済が成り立って行くということでもありません。

石油の輸入だってふえる方向だし、
工業化によって農業人口が更に減少すれば、
13億人を養う食糧だって
輸入に頼らざるを得なくなることは目に見えています。
しかし、自分たちがつくり出した付加価値を
自分たちで消費して経済が成り立つようになれば、
中国が日本のように生活手段が充実するまでに、
まだまだ時間がかかりますから、
ビジネスチャンスはいくらでもあるということになります。

中国というと、外国人はすぐにも
北京と上海を頭に浮べてしまうし、
仕事をやるなら先ず
北京か上海のどちらかからだと考えてしまいますが、
両方あわせても3000万人あまりですから、
13億の市場とは比較になりません。
中国経済は第2期に入ったと言いましたが、
これから大きな変化をもたらすのは地方の経済開発、
わけても人口が2、300万人になる地方都市ではないでしょうか。

最近、私は仕事の関係で
沿海地域から内陸まであちらこちら駆けまわっていますが、
2、3年もご無沙汰していると、都市の外貌が一変しており、
20階建、30階建の建築物が林立するようになっています。
20年前市場経済がはじまると、
全国で500をこえる工業団地が一せいにスタートして、
しのぎを削ってきましたが、次はいよいよ地方都市の建設です。
とりわけ消費経済の時代がはじまりますので、
お金の流れも大きく変わると見て先ず間違いはありません。
私はあちらこちらの地方都市から声をかけられていますが、
皆さんも目を中国の地方都市に向けて
新しいビジネスチャンスを考えて下さい。

今回でまた単行本1冊分になりましたので、
新しいテーマについてまた明日から一緒に考えましょう。


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2010年6月2日(水)

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