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第3737回
日立建機(中国)の15周年式典に参加して

安徽省の省都合肥市に5年ぶりに行って参りました。
18年前に当時の合肥市長さんに頼まれて
私が日本から誘致した日立建機が創業して
早くも15年たち、その記念式典に招ばれたからです。

18年前に私が四川省の省長さんと成都市長さんに懇望されて、
四川省の開発のために
台湾経済界の中堅層を80名ばかり引率して
成都市を訪問した帰りに揚子江を船に乗って
いわゆる三峡下りをするニュースをきいた合肥市長さんが
3日間もかかって、小型自動車を走らせて
宣昌市に停泊する私たちの船まで追いかけてきて、
どうか合肥市の工業化に力を貸していただきたいと
頭を下げたのです。

とても熱意のある市長さんで、私もすげなく扱うわけに行かず、
合肥市の環境を研究した上で、
やがて中国が公共投資に力を入れることを見込んで、
日立建機に話を持ち込んだのです。
その時、新しくつくった工業団地の鍬入れ式にも参加したし、
その中に10万坪もある日立建機の大工場を開業してから
早くも15周年を迎えることになりました。
いまでは工場団地の中でも一番スケールの大きな工場に成長し、
今回の式典では6万台目のパワーショベルを陳列して
来客に見せるほど大きな成果をあげています。
ここのところ世界的な金融不安で、
アメリカもヨーロッパもロシアも大ピンチに見舞われていますが、
ひとり中国だけは盛大に公共投資が続き、
この工場も日本産業界を代表して万丈の気を吐いています。

5年前にも私は10周年記念式典に招ばれましたが、
5年前と今では中国の地方都市に大きな変化が現われています。
工業化のすすんだ地方都市は人口もふえ、
所得水準も上がって活気のある大都市に成長しているのです。
最初に私が訪れた18年前は人口140万だった合肥市が
2つの大きな工業団地をさまざまの業種の工場で埋め尽くした上で
人口500万の威勢のよい大都市に一変しているのです。
これだけ大きくなれば、
工業区を更に大きくするよりも、
周辺に住む人たちのための
一大商業施設を必要とする段階に到達したと考えていいでしょう。


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2010年6月3日(木)

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