中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3788回
当れば分け前がふえるのが成長株買いです

産業界にあまり成長がなくて、
景気不景気に大きく左右された時代には、
天候とか戦争とかが相場を大きく左右しました。
ですから株をやる人は
天変地異や景気不景気に気をつけておればよかったのです。

でも成長経済がはじまると、
時代によってどんな商売をやっている会社がドンドン大きくなって、
どのくらいお金を儲けるようになるか
企業間に大きな違いが出てきます。
3年も5年も続けて売り上げがふえ、
儲けの額が大きく違っていると
嫌でも投資家の注目が集まってきますから、
そういう企業の株価は上昇を続けます。

株価が上がると、株を持っている人の財産がふえますから、
競馬と違って、株主は一人残らずその恩恵を蒙ります。
競馬なら一定の金額を当り籤に当った人に均等に分けますから
当りの少い方が分け前が多いのですが、
株はその逆に値上がり株を買った人は皆、
懐具合がよくなってニコニコ顔になります。
ですから成長株を買ってくれる人がふえればふえるほど
皆が豊かになるのです。

私が競馬にも行かず、宝籤も買わず、
専ら成長株探がしに熱をあげているのは、
私のトクになるだけでなく、
一緒になって株を買った人みんなに喜んでもらえるからです。
ですから本来なら喜んでもらえる筈なのに、
全く逆の反応をする人が目立つのは、
相場で儲けようと考えている人が
長期にわたって株を持っていないと儲けにならない時期に
わけもわからずにとびつくからではないかと思います。

むろん、成長株と思って取り上げた株の中にも
そうでない株が少くとも3つに1つはあります。
それは業種として間違いなくても、
経営者にそれだけの能力がなかったり、
人格に欠陥があったりするのを見破れなかったことと
かかわりがあります。
でも何をヒントにして成長株選びをするのか、
知りたがっている人も少くはありません。
楽屋裏までお見せすることになっていささかの抵抗も残りますが、
私はただ寝っころがって空想妄想しているわけではないのです。


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2010年7月24日(土)

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