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第3789回
新駐中国丹羽宇一郎大使に期待

内閣が代わったら、日本の政治が
明るい方向に動きはじめたという兆ざしはまだ見えませんが、
珍しいことに民間人である伊藤忠の丹羽宇一郎さんが
駐中国大使に任命されました。
これまでも駐中国大使は外務省の中でも
親中派の人たちによって受け継がれてきましたが、
今回はクビになっても心配のない立場の民間人ですから、
思い切ったことが期待できるのではないでしょうか。

丹羽さんは伊藤忠のトップとして、
実際に中国で色々と事業を手がけてきた人ですから、
財界で采配はふるっていても
中国の事情に全くオンチの経済人と違って、
この20年間に中国に何が起り、
それがいまどんなところに際会しているかによく通じています。

いち早く動静に気づいた文藝春秋が7月号で
「2015年中国バブルに日本の勝機あり」という
同氏の一文を掲載しているので、早速読ませていただきました。
タイトルは恐らく文春側がつけたものでしょうが、
中国が共産体制のまま社会主義市場経済を推進してきた
メリットもデメリットも心得た上で、
いつ頃経済成長が天井に頭をぶっつかるかについて
数字をあげて予想しています。

はたしてそれが2015年であるかどうかは
実際に起って見ないとわかりませんが、
中国が万博後、本格的な消費経済時代に突入して、
今までに考えられなかったような贅沢品を
一般人が買うようになることは
私も早くから指摘していることです。
その時が日本企業が中国で活躍する絶好のチャンスだというのは
商人のセンスがないと着想しないことですが、
この次が消費経済の時代で、
地方都市の開発が同時に起るという私の見方と
一致する面も少くありません。

皆さんにも是非ご一読いただいて、
今後の中国で新しい、元気の出るようなチャンスを
つかんでいただきたいものです。
民間人主導の日中共同開発がすすめば、
東アジアに新しい一頁がひらけることはもうそこまで来ています。


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2010年7月25日(日)

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