中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3804回
一番魅力のあるのは北海道です

日本製品が中国の若い世代の間に
絶大な人気があることを実感するようになって、
私はとてもホッとしています。
戦争中にあったような
日本製品のボイコットがグローバル化の時代にも
根強く残っていたら、
アジアの時代はなかなか来ないでしょうが、
消費経済がスタートする段階で、
化粧品、電気製品から、食料品、自動車まで、
メイド・イン・ジャパンがこんなにも歓迎されるようなら、
これから中国経済の成長が絶頂に達するまでに、
日本と中国の協調関係はかなり好転するのではないでしょうか。

少し中国の現状に接している日本人なら
誰でも知っていることですが、
中国人が一番親しみを感じているのは北海道です。
どうしてかというと、
中国で人気があって一番よく見られた
「非誠勿擾」(真心がなければ近づかないで)
という映画の舞台が北海道で、
ロマンチックな印象が強く残っているからです。
ですから日本人がひらいている店で、
北海道名産みたいな物があるとよく売れるし、
北海道という看板もよく目立つようになりました。

それが日本観光ブームになると、
どうせ日本に行くのなら北海道まで
足を伸ばそうじゃないか
というスケジュールを組む旅行社もあるようになったし、
もっと気の早いのになると、
成金になった中国人が北海道に避暑に来ることを見込んで、
札幌に中国人向きの別荘を建てる計画もすすめています。
安い家具の製造を中国でやっている北海道に本社のあるニトリが
中国人にすすめられて札幌に
中国人向けの別荘村を建てている記事が
ジャーナリズムを賑わしているのを
ごらんになった方もあると思います。

そうした新しい話題は
いずれも日中関係にプラスになる方向にあり、
反中抗中、チャンコロ扱いの記事も、
インドと組んで中国と対抗すべきだ
という遠謀深慮の作戦に移りつつあるかに見えます。
そのいずれも日本が中国で高く評価されるところから
スタートしていますから、
日中友好にとってまたとないチャンスが
来つつあると言えるのではないでしょうか。


←前回記事へ

2010年8月9日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ