中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3809回
日本の中小メーカーにまたとないチャンス

日本の場合、有名ブランドと言えば、
エルメスとか、ルイ・ヴィトンとか、
主としてヨーロッパの有名店のことでしょう。
日本人に馴染んできた日本の有名化粧品だって、
ファッション・メーカーだって、
本当はブランド商品なのに、日本人はそう考えていないようです。

しかし、台湾や韓国や香港、更に中国に行くと、
日本を代表する化粧品やファッション製品は
日本の有名ブランドということになります。
日本人も日本製品をそう簡単には受け入れませんでしたが、
中国に行くと、日本製は外国製の有名ブランドですから、
ヨーロッパ製やアメリカ製と同列に並びます。

とりわけ化粧品は肌の色の違う白人専用につくられた物と違って、
中国人にも合うと信じられていますから、
日本製というだけで別格扱いを受けます。
でも本当のところ、中国人は日本のことはよく知りません。
どんな化粧品が日本人に広く親しまれ、
高級品として評価されているのか
全く知らないと言ってよいでしょう。
逆に言えば日本で知られていない、全く新しいブランドでも、
うまく売り込めば人気商品として
中国で受け入れられるチャンスがあることになります。

いま日本商品は、中国人の間で広く信用され、もてもてなので、
新しい人気商品を売り込むチャンスなのです。
なかでも化粧品とか、ファッション商品は
その最先端に位置しているので、
日本の有名ブランドでなくても、
中国で日本の有名ブランドとして受け入れられる可能性があります。
だから「どさくさにまぎれて」というわけには行きませんが、
チャンスは衣食住の全分野にわたって道がひらけています。
中国の食品は毒ギョウザで日本人の間で人気を落しましたが、
日本に来た中国人が
日本の粉ミルクを山のように買って帰るのを見てもわかるように、
メイド・イン・ジャパンの加工食品は大へん信用されているのです。
斜陽化著しい日本の中小メーカーにとって
またとないチャンスではないでしょうか。


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2010年8月14日(土)

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