中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3819回
中国での仕事選びはあなたの腕次第

不況と就職難で日本国中がへなへなになっています。
私は日本に戻ってくる度に、
デパートと書店にはなるべく顔を出すようにしていますが、
デパートはどこもいつもより早くバーゲンをスタートし、
期間も長くしていますが、
それでもお客より売り子の数の方が目立っていることに
変わりはありません。
また書店は新書の数ばかりふえて
青息吐息でない出版社の噂は耳にしたことがありません。

こんな状態では就職難どころか、
社員の数を減らすのが当り前の環境ですから、
転職どころか、現職にしがみつく人の方が多いとしても
不思議ではありません。
ところがそういう逆境におかれていても、
アンケートをとると、
「出世なんかしたくない」「海外転勤はご免蒙りたい」
という若者が多いそうですから、
世の中一体どうなっているのでしょうか。

一つにはこの半世紀の間に、日本人は恵まれすぎて、
飢えを知らない人間になってしまったせいもあるでしょうが、
やはり「天下は回り持ち」で
経済成長のチャンピオンはやがて日本人の手を離れるところまで
来てしまったということでしょうか。
その一方で、すぐお隣りの中国では国を挙げて人手不足が表面化し、
賃上げ斗争が時代の流れになりつつありますから、
いよいよ選手交替の時期が来たということでしょうか。

私はたまたま双方にまたがって行ったり来たりしているし、
仕事の上でも双方に密接にかかわっているので、
「東京が駄目でも北京があるさ」
「大阪が駄目なら上海があるさ」とたかをくくっています。
従ってダメ日本人は沈没するに任せておいて、
志のある若い、元気のいい日本人は
活躍の舞台をアジア全体に移せば
チャンスはもっと多くなると見ています。
但し、中国と日本では国も違うし、
集団就職の世話をしてくれる就職ブローカーもいませんので、
職探がしや事業化は中国株買いと同じように、
自分で現地に行って自分で選ぶ以外に方法はありません。
何をどこでどうやって選ぶかは
本人の腕次第ということになりますが、
これがまたとない面白い仕事なんですね。


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2010年8月24日(火)

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