中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3834回
国際的に生きて行ける自信が必要です

コカコーラはアメリカの企業でしょうか、
それとも日本でも中国でもやっているから、
日本や中国の企業でしょうか。
また吉野家やサイゼリヤは中国でもチェーンを展開していますから、
中国にあるチェーンは中国の企業でしょうか。
スタートはアメリカや日本であっても、
外国に進出してその土地の人を相手の商売をやって、
現地でちゃんと税金を払っておれば、
その土地の企業と言ってよいでしょう。

もちろん、オーナーがどこの国の人で、
株を誰がどのくらい持っているかによって、
色んな分け方が考えられます。
しかし、グローバル化がすすんで、
どんな事業でもそれを受け入れてくれる国で商売が成り立てば、
国で分類したり、差別したりする必要はあまりありません。
人はどこの国に行こうが、その国で事業経営に従事して、
ちゃんとおまんまにあずかれるようになれば、
そもそもどこの国と言った区別をする必要はなくなるのです。
一番大切なことはどこに行っても
立派に生きて行けるだけの自信を持てるかどうかです。

日本の企業はヨーロッパやアメリカの企業の
コピーをすることからはじまりましたが、
日本人独特の実力を発揮することに成功したので、
コスト高によって日本でやれなくなっても、
コストの安い地域に移れば、
国際競争に打ち勝って行くことができます。
ですから生産地点の選択を誤らなければ、
今後も立派に生き残って行けます。

では日本人はどうなんだということになりますが、
日本企業の立役者はもちろん、日本人ですから、
日本企業で働く日本人は飯の心配は要りません。
問題は海外に移転する日本企業から置き去りにされた日本人です。
日本に残って国に養ってもらうのなら別ですが、
外国に行ってもちゃんとメシの食って行ける日本人を
これからどうやって育て上げるかが大問題です。
私たちが必要としているのは
これから外国に行っても立派に通用する日本の青年たちを
どうやってつくり出せるかということです。
あなたにその自信がありますか。


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2010年9月8日(水)

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