中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3874回
最初の就職先選びが意外に大切です

どんなに仕事をやるかと言っても、
人に傭われて仕事をやるのでは、
自分で仕事と選ぶもヘチマもありません。
自分にできることと言えば、
どんな会社に就職するかというくらいのことです。

しかし、ほとんどの人がどんな会社を選んで入社するか
というところから仕事がはじまります。
ですからどんな会社に就職するかは
本人にとってとても大切なことです。
というのも人生がそこからはじまって
定年までその会社に勤める人が大半だし、
途中で転職する人も最近は多くなっていますが、
勤めた先で覚えた仕事が機縁になって、
転職をしたり、独立してその延長線上の仕事で
一生を送る人も多いからです。

ですから、
私は最初が大切だと言っているのです。
大抵の人は、名の知れた一流会社の入社試験に合格したら
親も周辺の人も「よかったね」とお祝いの言葉をかけてくれます。
そういう一流会社に入って重役になるまで立身出世をすれば、
もちろん、それでもいいのですが、
そういう会社は多士済々ですから、
その確率はそんなに高くはありません。

ですからそんな一流会社に入社するより、
これからグングン大きくなる成長会社を選べば、
すぐれた人はそんなにたくさんいないし、
もしかしたら自分にその番がまわってくる可能性があります。
たとえば戦後の証券会社はカブ屋カブ屋とバカにされて
一流大学の卒業生で応募する人がほとんどなかったので、
軍籍を剥がれて失業していた軍人でも採用してもらえました。
それが銀行と並ぶ大事業に成長したので、
先を見る眼があったか、
もしくは全くの偶然であったにせよ、
思わぬ出世のできた人たちがあったのです。

時代が違えば、業種も企業も当然、
変わりますが、
同じことがこれからも起ると言ってよいでしょう。
ですから、就職試験を受けるのだって
よくよく考えてみる必要があります。
スタートの時点で選んだ仕事が一生を大きく左右するからです。


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2010年10月18日(月)

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