中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3914
自動車ブームに乗るなら高速道路の株でした

もう4、5年も前のことですが、
私は中国で自動車ブームが起ることを予測して、
どこに陽が当るか、あれこれ想像を逞しくしました。
日本の場合は自動車の走る道ができていませんでしたので、
私はトンネルを掘る佐藤工業と橋をかける宮地鉄工の株をとりあげて
大当たりをとりました。

中国の場合は広大な平原だし、
橋をかける仕事も国営事業に属するので、
私は国が先につくってまだ通る自動車も寥々たる高速道路の株と
将来、自動車がふえたらその修理をしたり、
パーツの取り替えをする会社はないかと探がしました。
高速道路はもう既にできあがっているのに
ガラガラ空きだったけれど、
自動車がふえることは目に見えていましたし、
しかも集金の難しい中国でとりっぱぐれのない珍しい商売ですから、
あれを買うに限ると極力推奨しました。
軒並み1ドルか、それ以下だったのですから、
今、考えて見ると夢のような話です。

それに対して
私がオートバックスの中国版に注目するようになったのは
かなり後のことです。
たまたまそういう目で中国の株式市場に注目していたら、
新焦点が香港市場に新規上場してきました。
配当もちゃんと7%ほどしているのに株価も安かったので、
人を介して本社と接触したら、
董事長が台湾の人で私のこともよく知っている人だったので
たちまち親しくなり、色々と相談にも乗るようになりました。

自動車のパーツの生産からスタートした会社ですが、
ガレージをつくって
パーツの入れ替えをするビジネスも手がけていたので、
私はオートバックスやイエローハットのことを頭に浮べて、
その分野を拡大することをすすめ、
株主に名をつらねることも承知しました。
あまり業績のよくなかった時も株主を大事にすることをすすめ、
現金配当のできない時も株配をしてもらいました。
そうして何年かがすぎ、
ことしの10月にご本人がいいニュースを持って
東京の私のオフィスまで尋ねて来たのです。


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2010年11月27日(土)

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