中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3930回
自動車ブームに着実に乗りたかったら

これから10年間に
中国で一番たくさんふえるものは何だと思いますか。
私の答は紙に印刷された人民元です。
輸出もふえ続けるし、人件費もふえ続けるし、
政府の予算もふえ続けるし、それを賄うためには生命賭けで
人民元の印刷を続けなければならないからです。

人民元の次は多分、自動車の数でしょうね。
自動車の次は超高層のマンションでしょうか。
昔の貧乏人は長屋に住みましたが、
昨今の中国ではお百姓さんでも
超大化する都市のマンションに住むようになったのですから。
そして、最後は少しずつですが、年寄りの数ではないでしょうか。

もしこの指摘に大きな間違いがないとすれば、
理財を心掛けたり、株でお金を儲けたい人も、
こうした動きを勘定に入れて作戦を練る必要があります。
たとえばお金持ちになりたいと思えば、
人民元がふえるスピードより
自分のふところに入る人民元のふえるスピードが早くなければ、
お金持ちになったとは言えません。

中国中の人がそうした動きをするので、
銀行がお金を儲けて株主に分け前をくれるためには、
お金のふえる量よりもっと早いスピードで
お金を儲ける必要があります。
しかし、実際にやれることはそれどころか、
貸したお金を焦げつかせる可能性も小さくはないし、
政府の命令一つで逆のことをやらなければならないことも起るので、
お金がふえるのに追いついて行けないことも
あり得ないとは言えません。

自動車にしても、自動車が売れるとわかれば
自動車をつくる会社がいくらでもふえるし、
お互いにしのぎを削るので、
儲かる会社も、もちろん、あるでしょうが、
損をする会社もそれに負けないくらいふえます。
ですから前にも述べたように私は自動車ブームに乗るなら、
日本のオートバック・セブンや
イエロー・ハットの中国版である新焦点と
石油の消費量がアメリカの半分に達したのに
石油運搬のパイプ・ラインが
まだアメリカの10分の1しか完成していない中国で、
たとえば石油パイプ会社勝利管道をとりあげたのです。
なおしばらくの辛抱が必要ですが、
漸く幕がひらいて来たところと考えてよいでしょう。


←前回記事へ

2010年12月13日(月)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ