中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3934回
どこが水処理のトップ銘柄になるのか

まだ駆け出したばかりの北控水務がなぜ中国水務より
勢いがよいかというと、
第一に親会社に絶大な信用があること。
第ニに手がけている事業が
どこの地方都市もが跳びつきたくなるような内容であること。
第三に短期間に全国的に商談が成立し
事業が大へんなスピードで拡大していること。
第四に早くもマレーシアで海外事業に着手するようになったこと。
そして、第五にいよいよ
北京に近い唐山で海水の淡水化の事業にも乗り出していること。
一口で言えば水不足の中国で
水処理産業のトップを切って走りはじめたことが
誰にでもわかるようになったのです。

私が成長株として認めるには
少くとも二期にわたって
業績が見違えるほど上昇し続けていること、
配当をちゃんとしていることが条件になっていますが、
北控水務は新規事業に切り変わってから
まだ二年しかたっていません。
それでもことしの前半期だけで1株につき
4セントの利益を計上しているし、
大へんな勢いで業績が伸びているので
下半期は上半期を遥かに上回わる業績になることを
会社も発表しています。

官営色の強い企業としては異例の動きですが、
はたしてどの程度まともに受け入れてよいのかは、
皆さんがご自分で判断されるよりほかないと思います。
ただ水処理は将来の大産業の1つだし、
北京政府を後楯としてこの事業に乗り出しているので、
全国どこでも2つ返事で商談が成立していることは
会社自体が自信を持って発表している通りです。

正確な業績は来年3月頃に発表される
2010年度の業績を待つよりほかありませんが、
もし会社が既に公表した通りだとすれば、
北控水務は今年はとりあえず
一株当りの利益が恐らく10セント前後、
来年はそれこそそのまた倍になることが視界に入ってきています。
そうした動きが現実になれば、
10社近くある水処理企業の
トップを切る位置にのしあがることになります。
今回の考察団が最後に訪問した香港で
財務の担当者から私だけが直接説明を受けたところです。
とても興味をひく業種なのでこの次は考察団を引率して
北京まで押しかける積りです。


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2010年12月17日(金)

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