中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3954回
香港株の配当と増資について

中国株に投資している人たちの中には
配当や増資がどういう仕組みになっているか、
よくわかっていない人が結構いるようです。
簡単に説明しますと、
上場している企業は1年を4回に分けて3ヶ月に一ぺん、
会社の業績を株主に説明するように仕組んであります。
大抵の会社は年末を決算期にしていますが、
会社によっては6月末を決算期にしている所もあります。
亨泰の場合は6月末が決算期で、
その発表は10月頃になっています。
12月決算の場合は早い会社で1月末、
遅いのになると5月末、
大抵は3月頃に集中しています。

決算を発表する時に業績によって
その年の配当を発表します。
多くの会社は配当は原則として1年1回ですが、
会社によっては2回やるところもあれば、
業績がよいので例外的に半期で配当を特別奮発する企業もあります。
配当は現金でやるのが普通ですが、
株主に報いるために株配をやることもあります。

また会社によっては現金の流出が望ましくないので、
株配で代替することもあります。
それ以外に資金を集めるために、
株主に増資の割当をすることもあります。
会社側にすれば、
株主にその資金を出してもらえば
目的を達することができますが、
日本には海外で出資するためには
財務省の許可が必要という法令があるので、
日本の証券会社で取引をしている人は
この法令にひっかかって増資に応ずることができないという
ブレーキがかかります。

同じ日本人でも、
現地の証券会社で取引をしている人にはこの制限はありません。
ですから現地で口座をつくる人がふえる傾向が見られます。

増資の場合は株主に割り当てるのと、
第三者に割り当てるのと2種類あります。
第3者の場合は時価の1割引き前後で
割り当てることが多いようですが、
株主に割り当てる分は
それより少しは株主に有利な価格になっています。
それに応じられないとなると、
ハンディを背負って海外投資をやっていることになりますから、
不満に思っている人が少なくないのも無理はありません。


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2011年1月6日(木)

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