中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3978回
サービス業なら日本人の方がずっと上です

いまも私は成都に行くと、
イトーヨーカ堂と伊勢丹でよく買物をします。
私のオフィスはイトーヨーカ堂の8階にあって、
私が常宿にしているホテルは伊勢丹の上にあるので、
実用品を買う時はイトーヨーカ堂で、
またカシミヤのような高級品を買う時と
食事をする時は伊勢丹を利用します。

イトーヨーカ堂のオープンの方がずっと早かったので、
お客はヨーカ堂の方がうんと入っていて、
土日や休みの日になると
身動きができないくらいぎっしりになりますが、
所得水準が年と共に向上していますので、
年と共に伊勢丹のお客もふえ、どちらも順調に業績をあげています。

何と言ってもヨーカ堂のスーパーの売上げが断トツですが、
中国のデパートに比べても商品のレベルが劣らないので、
中国人の間ではデパート並みの扱いを受けています。
ですから私も3階の紳士物売場で買物をすることがありますが、
一番よく買物をするのは1階の靴売場です。
昔は靴はヨーロッパに行くと、
タニノ・クリスティとかモレスキーで買っていたのが、
中国が人口4000万の靴の本場スペインに
年に6000万足も靴の輸出をするようになると、
中国製の靴は安いばかりでなく、私たちの足によくあうので、
メイド・イン・チャイナ専門になってしまいました。
ヨーカ堂は年中バーゲンをやっているので、
1足400元が半額の200元で買えましたから、
日本円で何とたったの3000円でした。

それがあッという間に600元、700元になってしまいましたが、
その半分のバーゲンですから4000円から5000円の間で手に入り、
しかも靴を穿いているという抵抗がありませんから、
いつの間にか、靴だけでなく、
Gパンまでメイド・イン・チャイナになってしまいました。
それを中国にある日本のスーパーとデパートで買うのですから、
サービス業は
日本人と中国人とどちらがうまいかということになると、
私なら日本人の方に軍配をあげます。
サービス精神なら日本人の方がずっと先端を走っているのです。


←前回記事へ

2011年1月30日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ