中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第3984回
日本人にもチャンスのある新マーケットが

日本がもたもたしている間に、
中国は毎年のように10%前後の成長率で成長を続けてきたので、
とうとう昨2010年度で、
僅かながらも中国の国民総生産が日本を追い抜いて
アメリカに次ぐ世界第2位の経済大国にのしあがったのです。

と言っても日本の10倍以上も人口のある国ですから、
1人当りの所得は日本の10分の1にも達していません。
それでもドンジリの方に並んでいたのが
アメリカと争うところまで急成長したのですから、
世界中の注目をあびることになるし、
国際間の発言権も昔の比ではなくなりました。

この調子で成長が続くと、
中国は既に「世界の工場」にのしあがっており、
年間の自動車の生産台数だって
アメリカをオーバーしてしまっているのですから、
工業国としてのランクも昔の比ではありませんし、
国全体が人手不足になって毎年、
賃上げを迫られる段階まで到達しています。
ということは国内消費が
アメリカを凌ぐ勢いで上伸を続けることになりますから、
次は流通が一段と活気づく段階に
到達しているということになります。

現に商業も地方都市の活性化と手を組んだ動きになっており、
地方都市にすらアメリカのショッピング・センターに負けない
壮大なスケールのものが次々と誕生していることは
前にも述べた通りです。
つまり商売上手と言われた中国人にとっても
勝手の違った新しい商業システムが
要求されるレベルまで来ているということであり、
そうした目から見ると、過去の中国人の商売のやり方では
次の時代に対応しきれない時代になったということです。

つまり人々の新しい財布の中身に見合った
商売のやり方が必要なところまで来てしまったのに、
いまあるような小売店や新しく海外から進出してきた
アメリカやヨーロッパのスーパーでは対応しきれない
新しいマーケットが出現しているということです。
もしかしたら日本人にも新しいチャンスがあるかも知れない
新しいマーケットがひらかれようとしているのです。


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2011年2月5日(土)

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