中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4012回
「高い株ほどよく上がる」というのは本当?

株をやっているとすぐにわかることですが、
上がらない株はなかなか上がらないのに、
上がる株ほどよく上がります。
もちろん、今まで梃子でも上がらなかった株が
一旦、動き出したら新しい動きになることもあります。
それはそういうめぐりあわせになると、
新しいエネルギーが集まってくるからです。

そういう株を探がしあててそこに投資することのできる人が
株式投資の名手ということになりますが、
ご自分でやって見るとすぐにわかることですが、
株式市場では「上がる株ほどよく上がる」ので、
一旦、上がる株を探がしあてたら、途中でさよならをするよりも、
ずっと相場について行く方がずっと分け前が多くなるのです。

でも1ドルの株が2ドルになったり、
2ドルの株が4ドルになることはさほど難しいことはありませんが、
それが10ドルをこえると
はたしてそれが更に倍になるのか、
と首をかしげる人はますます多くなります。
安い株なら買えるだけのお金を持っている人も多いし、
その裏づけができる利益をあげることも
企業としてそんなに難しいことではありません。

でも更に倍々ゲームをくりかえしてまた桁が一つ多くなると、
高い株にお金の出せる人は急減するし、
業績の方もはたして達成できるかどうかと疑問を持つ人がふえます。
業種によってももちろん、違いますが、
今日までの所、株式市場における実績を見る限り、
「高い株ほどよく上がる」という現象は
現に起っているだけでなく、今後も続く可能性が大なのです。

たとえば、パソコンや携帯電話を活用したニュー・ビジネスは
軒並み桁が一つ違っているし、
使い捨て医療品の山東威高とか、
金や銅の鉱業に従事している招金砿業とか江西銅業とか、
更には食肉にかかわりのある雨潤食品とか神冠控股などは
桁が一つあがるまでにかなりの時間がかかっていますが、
一旦その水準に達するとなかなか下へ落ちてきません。
株が高すぎて、お金のない大衆投資家からは敬遠されがちですが
「高い株ほどよく上がる」という法則は
今後も生き続けると考えていいのではないでしょうか。


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2011年3月5日(土)

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