中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4139回
1ヶ月東京を留守にして中国で

5月23日から6月23日まで丸々1ヶ月、
私は中国じゅうを飛び廻っていました。
まず23日に東京から北京にとび、その翌日、北京から昆明にとび、
そのまた翌日は昆明からさらに1時間ほどかかる保山市と言う
私のコーヒー園のある小さな町にとびました。

保山市は雲南省に2カ所ほどあるコーヒー栽培の町で、
私はこの郊外の山の中で7年ほど前から
コーヒーの栽培をしています。
将来、豊かになった中国でコーヒー党がふえることを見越して、
山を切りひらいてコーヒーの木を植え、
選別の工場まで建てたのですが、
ヨーロッパで中国としては
はじめての銀賞をとったものの、
農園の監督をしてくれていた日本人の若い夫妻が
子供の教育のこともあって日本に帰ることになり、
そのあとを引き継ぐ人の面接をする必要があったのです。

私が10何年前にはじめて雲南省を訪ねた時、
本当はここにボルドーのようなワインのシャトーをつくって
ワインづくりをしたかったのですが、
世界の超一流品とトップを争う品質のワインをつくるには
15年かかるときかされて、
既に70才をすぎていた自分には無理かも知れないと
思いとどまったのです。
コーヒーなら植えてから3年で実がなるからときかされて
そちらに切りかえたのですが、よく考えて見たら、
コーヒーで財をなす人は焙煎を業とする人に限られていて、
コーヒーを植えて金持ちになった人はいません。

でも乗りかかった船ですから途中で下りることもできず、
品質で賞をもらうのと、
有機栽培のライセンスをもらったのがせめての慰めです。
とても景色がいいのと空気が新鮮ななかで
今回もたった1日しか居りませんでしたが、
本当はここで有機農業を展開するチャンスはあるのに、
と心残りがしました。
ですからここに腰を落ち着けてもいいなあと思う人は
申し出て下さい。
でもコーヒーづくりから養豚や羊飼いに
興味を持っている人でないと、長くはつとまりません。
こんな素晴しい環境は世界中にも滅多にありませんが・・・。


←前回記事へ

2011年7月10日(日)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ