中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4210回
財務相談室からスタートした邱友会

話の途中ですが、
私が主催している邱友会という私が一時間ほどスピーチをして
あと皆さんと食事をするパーティがあります。
集まられるメンバーは3ヶ月に一ぺんですが、
それが3組ありますので、
私にとっては毎月1回お話をすることになっていて、
もう30何年も続いています。

この会はもともとは「邱永漢財務相談室」という
私が人の事業や金銭問題の相談に乗る仕事から
はじまったものですが、
人の相談に乗ってお金をもらうコンサルタントの仕事は
もしかしたら、私が創始者の一人かも知れません。
私にその仕事を無理矢理押しつけたのは
北海タイムスの社長だった竹田厳道さんで、
「世間にはお金のことでどうしようかと迷う人がたくさんいます。
邱先生はジャーナリズムから
“お金儲けの神様”と烙印を押されたのですから、
財務相談をされたら、たくさんの人が集まりますよ」
とご自分で日本経済新聞に行って
広告欄の広告料まで払って私に有無を言わせなかったのです。

何しろ今までになかったビジネスですから、
はじめはおそるおそる私の事務所の扉を押して入ってきた人も、
私が税務署の人でないことがわかると、
何でもかんでも本当のことを喋るようになり、
私の相談室は見る見る押すな押すなの盛況になりました。
1時間1万円でスタートしたのですが、
話をきいただけでお金を払う習慣のなかった頃ですから、
前の晩からききたいことを委細もらさずメモにとって
私の部屋に入ってきます。

予め相談日を決めるのですが面会日が遅いと
商談に間に合わないと言って矢の催促。
うちは国鉄と違って特急料金はいただきませんのでと言っても
きいてもらえず、
やむなく土、日もお茶汲みの女の子に出勤してもらって、
1日に7人も8人も面接するとクタクタになって、
家に帰って家内と食卓に向っても私がモグモグしていると、
うちの家内はスタスタと自分の部屋に行って、
「1時間1万円でしょう。
ほら1万円払うからこれから私の相手をしてちょうだい」
と目の前に札ビラを置かれたこともありました。


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2011年9月19日(月)

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