中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4217回
株を財産としてごらんになっていますか

大小に拘らず株をやっている人は
株が大暴落すると顔色が変わります。
お金の心配なんかしないですむ人でも、
自分の財産はどのくらい減ったか、
いくらくらいへっこんだか、一応は計算してみます。

もちろん、真青になる人もあれば、
ナンピンをするチャンスだと考える人もあれば、
同じように下がっているのであれば、
持株の入れかえをしようじゃないかと
新しい作戦を練る人もあります。
しかし、どの人にも共通の尺度は
現金で自分たちの財産はいくらかを測っていることです。

もちろん、私たちは電気料金を払うのも、
スーパーで物を買うのでも現金で払います。
だから自分のふだん使わない財産でも時価になおして計算します。
香港株を買っている場合は、香港ドルで計算するのが普通ですが、
日本で香港株を買っている人の中にはいちいち日本円になおして、
いくら損した、いくら儲かったといった計算をする人もあります。

でもよくよく考えて見たら、
尺度にしている香港ドルや円がそんなに当てになるものでしょうか。
株を買い、財産として持っているのも、
もとを言えば、現金で持っているよりもトクになるとか、
財産価値が維持できると考えているからではないでしょうか。
私たちが自分の財産を現金で持たずに、
不動産にしたり、株で持ったり、
債権や預金証書にしたりするのは、現
金で持っていたのではふえもしないが、
むしろ逆に目減りすると考えているからではないでしょうか。

とすると、現金は必らずしも宛てになる物差しではなくて、
少くとも株の方が資産としては現金よりも当てになって、
且つ長期的に持っておれば、
ふえる財産と考えていることになります。
少くとも私はそう考えて株を財産として持っています。
それならば、そういう財産として株を選び、
また株を扱うことにしたらどうでしょうか。
自分のお持ちになっている株を
そういう目でごらんになったことがありますか。


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2011年9月26日(月)

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