中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4221回
なぜ株をやるのか考えたことありますか

不動産は時価があっても滅多に売り買いをしないので、
不動産の持主は時価がどう動いたかについていちいち気にしません。
ところが、同じ財産に計上されるものでも、
株ということになると、
毎日のように株価が上がったり下がったりするので、
つい神経質になってしまいます。

わけても昨今のように、米国債の格下げからはじまって、
ユーロ加盟国に次から次へと問題が発生すると、
株価が大下がりに下がります。
日本株だって近来の最安値を更新していますが、
私たちが一番問題にしている香港の中国株は
いつまで下げが続くのかと皆さんをハラハラさせています。
とりわけ株を鞘取りの場と心得ている人にとっては
アレヨアレヨと言っているうちに
手持ち資金が半分に減ったりしていますから、
生きた心地のしない人も少くありません。

株を持っている人なら誰しも
3分の1くらいは財産が目減りしていますから、
愉快なことではありませんが、
倍になっても売らない人にとっては
半分に減っても売る気がなければ
持っていることに変わりはありません。
財産としての株は時価を気にすることはなく、
実際に売る気を起した時の時価がご自分の財産の値打ちなのです。

ですから何のために株を財産として持っているかを
先ずご自分に納得させる必要があります。
私の場合、株は人間が財産として持つ手段として
欠くことのできない存在の1つであり、
同時に経済の動きを知る重要な「窓」であり、
うまく対応すれば財産をふやす
チャンスのある財産だからであります。
しかし、この財産は一歩間違えたら
大揺れをする航海中の船のようなものですから、
難破しないように細心の注意をする必要があります。

それだけの覚悟があるかどうか、
先ずご自分にきいて見て下さい。
覚悟のない人は人に言われなくても、
もう金輪際ご免ということになるでしょう。
揺れはまだそう簡単にとまりそうにない
<しけ>の中にいるようですよ。


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2011年9月30日(金)

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