中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4234回
物差しから先ず変えて下さい

次の10年、中国はどう変わるかについて、
私は2年前から中国じゅうとびまわって、
私なりに勉強してきました。
過去10年ずつ2回、大きな変化を経験してきましたが、
もちろん、過ぎた10年はその前の10年に比べて
信じられないくらい大きな変化がありました。

平均賃銀にしても、20年前、
私が中国にはじめて行った頃は月300元で、
私は10年で1,000元になるだろうと予言しました。
はたしてその通りになったので、
次の10年で3,000元になるだとうと予言しました。
北京や上海と地方都市では当然、違いはありますが、
オリンピック、万博と目移りする動きの中で、
どうやら3,000元と言っても
異議を唱える人のない世の中になりました。

どうしてそんなに激しいスピードで中国が経済成長したかというと、
中国は日本と違って意外と排他的でなく、
外国人も外国資本も快く受け入れ、
外国の会社が中国に根を下ろすことを歓迎したからです。
実際に工業化によって稼いだお金は外貨ですから、
利益を本国に持ち帰っても、
中国のお金を持ち出したわけではありません。
持ち込んだ技術と従業員に支払われた報酬が
中国を豊かにしたので、中国人は日本人より早いスピードで
近代化をすすめることができたのです。

万博のあとの中国人の生活のレベルは
10年前には想像もできないようなレベルに達しました。
もうこれで頭を天井にぶっつけるんじゃないかと
日本人が見たとしても不思議ではありません。
しかし、これまでの10年の変化よりも、これからの10年が
中国に大きな変化をもたらすだろうと私は見ています。

次の10年で平均賃銀は3,000元から10,000元になると
私は予想しています。
20年前の300元から1,000元になったのと比べると、
10倍の収入増です。
700元増と7,000元増では世界が違います。
それが現実に起るとすれば、変化は今までとまるで違います。
測る物差しだって今までの物差しでは間に合うわけがありません。


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2011年10月13日(木)

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