中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4245回
ゴミが宝の山に見える東江環保

私は第72回邱永漢中国投資考察団の日程を終えて
いま香港のホテルでこの原稿を書いているところです。
今回は皆で先ず香港の飛行場で落ち合って
フェリーで深圳に渡り、
深圳からスタートして、
廣州、順徳、中山、マカオと渡り歩いて、
何と7社もこの次の10年、
中国で大きく成長すると思われる企業を次々と訪問しました。

もとよりこの7社だけに目をつけたわけではないし、
ほかにももっと成長する会社もたくさんあるでしょうが、
私は先ずゴミの処理をしている東江環保、
ついで鉄と銅のスクラップを回収して
製鉄会社と製銅会社に供給している
中国金属再生資源のトップから直々、
会社の現況と未来像について詳細を受けました。

私がリサイクルの会社、東江環保をはじめて訪問したのは
2004年のことで、その頃の同社は僅か数千万元の資本で、
オフィスも小じんまりしたものにすぎませんでしたが、
私が訪問する度にスケールが大きくなり、
3度目の今回は資本金も8億元を越え、
壮大な本社ビルで一同が説明会を受けました。
事業も全深セン市のゴミ処理を一手に引き受けて、
ゴミの山から発生するガスで発電所を運営して
かなりの収益をあげています。
邱先生が来る度に事業のスケールが大きくなっていますので、
次が楽しみだと言われてしまいました。

株価が大暴落しているさ中であるにも拘らず
30ドルから25ドルに下落ちした程度ですから、
逆に言えば、ナンピンの効果は
あまり期待できないかも知れません。
しかし、前回訪問した時に、
配当をよろしくと頼んだら一対一の無償増資になったので、
今度も株主から催促されて来ましたと言ったら、
皆さん拍手喝采でした。

かってこの会社の董事長さんには
「ゴミの山が宝の山に見える」と言われたことがありますが、
ユーロがピンチにおちいっても、
アメリカの国債の格付けが引き下げられても
中国のゴミの山が減る心配は全くありそうにありません。
そのことに参加者の中で異論を唱える人は
1人もありませんでした。


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2011年10月24日(月)

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