中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4246回
中国金属再生資源はリサイクルのトップ

東江環保を訪問した次の日は広州に出て、しばらくぶりに、
鉄と銅のスクラップを回収して再生工場に大量に納入している
中国金属再生資源の本社を訪問しました。

前回は1年ほど前で、増資寸前のことでしたが、
大へんな勢いで増収増益が進んでいたので、
株価が強含みに推移し、増資後も10ドルをこえて、
私たちが目標とした14ドルに近づく勢いを見せていました。
それが株価大暴落のあおりを食って7ドル台まで売り込まれたので、
近況と今年から来年にかけての業績を知りたかったのです。

何しろトップも若い人ばかりだし、
時代の変化に敏感な対応が続いているので、
業績も当期の倍に及ぶような数字になっており、
何よりも粗利が前期の4%から5%あまりに向上しているのと、
業界で首位ながら2%の占有率しかなかったのが
1年で3%までのしあがっているのが目立ちました。

鉄や銅のスクラップの山を見て、
「何だ。屑屋じゃないか」と前に言われたこともありましたが、
中国のようにこれだけ鉄と銅の需要が大きくなると
山を掘っているのに負けないだけの供給のできるリサイクル屋は
オーストラリアやチリに負けない宝の供給先なのです。
製鉄会社や製銅会社もそのことはよく知っているので、
供給システムの合理化と再編成に神経を使うようになり、
供給ルートの合理化と増収増益は
更に一層進むと見ていいのではないでしょうか。

何しろ前期比倍増という数字が出ているので、
とてもこのスピードで成長が続かないでしょうと
企業のトップも首をかしげていますが、
いまのところ増益増収のスピードに
ブレーキがかかっているわけではありません。
10ドルを突破していた株価が7ドル台まで売り込まれているので、
ナンピンの余地はあるなあと説明を受けた一同は頷いていました。
これはリサイクルと資源の双方を兼ねた
有望銘柄と見てよいのではないでしょうか。


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2011年10月25日(火)

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