中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4248回
永保林業はまたとない落ち穂拾い?

次に訪れた永保林業が最近買収した
中山市の木材市場は想像以上にスケールの大きなもので、
ちょうどアフリカから輸入された原木が山と積まれていました。
アフリカからだけでも月に2回は
これだけの量の原木が輸入されるのだそうです。

広東省は中国でも家具屋が最も集中している地域であり、
中山市はその中心的な存在です。
材木の卸し問屋を一堂に集めているだけでなく、
この市場の中にスケールの大きな
床板の生産工場を建設しているのには
いささか度肝を抜かれました。
というのも中国じゅうに建てられるマンションや事務所は
すべて床板を使うようになっており、
床板の需要はセメントや鉄筋に次ぐ
重要な建築材料の1つになっています。
その前途を見越して、家具屋には材木を製材して売るが、
最も需要量の大きい床板は
自分たちでつくるべく工場建設に取りかかっているのを見て、
女性のトップばかりでスタートした企業だけに、
見事なものだと感心しました。

前回、福臨門で董事長さんから直々説明を受けた時、
私がこの欄で「美人社長だ」と誉めたら、
「誰のお妾さんだ」と反応した
チンピラ株キチガイもおりましたが、
「株主を重視している証拠としてきびしくても配当をしたら」
とアドバイスしたら、その通り実行したので
株価がひとしきり暴騰しました。
しかし、その後、世界的な株価大暴落の荒波の中で、
これまた一発屋の投げ売りの対象にされたので、
安価のあとにまた安価を更新していることは
皆さんご承知の通りです。

当日、美人董事長さんは北京に出張していて
お会いできませんでしたが、木材市場の改装の現場を見て、
同じ資源株の中でもアマゾンからはじまって、
シベリアやアフリカの材木の開発に乗り出した同社は、
大きな間違いさえ起さなければ、
前途洋々だという印象を受けました。
ところが、その直後、ブラジルの子会社が脅迫を受け、
暴騰した株価がまたまた暴落しています。
ジェットコースターに乗せられているようで、
私もふりおとされないように頑張っていますが、
どちらに落着くか、もうしばらく時間がかかりそうですね。


←前回記事へ

2011年10月27日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ