中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4251回
四環製薬は今回のナンピンの本命?

私は早くから製薬業界に注目し、
その中からいくつかの銘柄を取り上げてきました。
皆が豊かになれば、健康に気をつけるようになり、
病院や製薬会社に人気が集まるだろうと考えたからです。
なかでも山東羅欣は早くから本社を訪問し、
経営陣とも親しくなったので、
ちょっとした株主の仲間になってしまいました。
私が最初に訪れた時は株価も僅か50セントで
会社の名前を知っている投資家もほとんどいなかったのですが、
私がとりあげると、順調に業績が伸びたせいもあって、
何と1株が15ドルの高値をつけたこともありました。

以来、私が製薬株に近づくと、異常に注目を浴び、
中にはうまく成長してくれた株もありますが、
大株主が投機師たちの仲間に加わる銘柄もあって、
一発必中というわけには行かなくなってしまいました。
しかし、製薬株が人気の的になっていることに変わりはなく、
製薬株が高くなると、
政府から薬価引き下げの対象になる動きもあって、
ここのところしばらく頭打ちが続いています。

そうした中で彗星の如く現われて、目下、
信じられないくらいの好業績をあげているのが四環製薬です。
心臓と循環専門の医者が創業した製薬会社だけに
開発された薬もユニークなら、販売ルートの開発もユニークで
大へんなスピードで業績をあげています。
何しろことし上半期の売上げだけでも前年度より110%伸びており、
利益に至っては123%上昇しているのです。

私たちの投資考察団は最後の会場だった香港の福臨門に
四環製薬の財務担当重役に来ていただいて
会社の生い立ちと業績について説明を受けたのですが、
配当の上に記念特別配当の発表が続いた後なので、
びっくりするよりは呆気にとられてしまいました。
今回の旅行で合計8社を訪問しましたが、
この最後の四環製薬が金星のナンピン対象であることに
異存を唱える人は恐らくないのではないでしょうか。
それくらいいま上場企業の最先頭を走っている
銘柄の1つと見ていいのではないでしょうか。


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2011年10月30日(日)

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