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第4307回
灌漑用水のことも頭に入れておいて下さい

いまさし迫った水不足の問題は都市と工業用地に起っています。
しかし、中国の場合は工業化によって
農民のかなりの部分が工業分野に移り、農民が少くなったのと、
人々の生活レベルが上がって
食品に対する要求が高等化したのとで、
食糧不足が避けられない方向に動いています。

人手不足によって賃金が上がり収入がふえれば
食べ物に対する要求もふえます。
簡単な話、いままでとうもろこしか、
粉食で飢えをしのいでいた人が
とうもろこしや小黍を鶏か豚か牛に食べさせて
自分たちはその卵や肉を食べるようになります。
それだけで穀物や大豆に対する需要に
信じられないくらい大きな変化が起るのです。

その上、工業化が進めば
大半の人が工業生産に従事するようになりますから、
日本や韓国や台湾の例を見てもわかるように
人口の半分を養う食糧が不足するようになります。
1億2000万の人口の半分なら、工業製品を売って
払うお金はありますから外国から買うことができますが、
いくら払うお金があっても
7億人分の食糧を提供してくれるところは
世界中どこにもありません。
従って中国はこれから10年の間に食糧の自給について
真剣に取り組まなければならないところまで来ているのです。

そうなると、たちまち表面化するのは
農業に必要な水をどうするかという問題です。
増産に必要な水が不足する問題もありますが、
さしあたりは水の不足する地域に
水を運ぶ灌漑用の水の運搬をどうするかです。
そのために水利局は今後10年に
4兆元予算を計上すると発表しています。
私が考察団を引率して
わざわざ広東省の順徳にある中国聯塑の
プラスチック管の工場まで見学に行ったのはそのためです。
しかし、工場を見た結果は私の方が先廻わりをしていて、
メーカーの方がまだそこまで考え及んでいないことが
わかりましたが、灌漑用水のために
莫大な予算が組まれることは先ず間違いありません。
従って水の問題は都市だけでなく
農村地帯にも及んでいることがわかります。


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2011年12月25日(日)

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