中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4350回
ユーロのワインで一杯やりましょう

ことしのヨーロッパはユーロの金融不安で、
ギリシャやイタリアだけでなく、
フランスでもドイツでも節約ムードに覆われて、
多くの人がお金を使わなくなっています。
そのおかげで、日本も中国も
対ヨーロッパ輸出が難しくなっていますが、
逆にユーロが安くなった分だけ
ヨーロッパから輸入されているワインやチーズは
お値打ちの品がお買い得の値段まで下がってきています。

世界を代表するようなフランスの超一流ワインは
さすがにまだまだ香港で人気を呼んでいますが、
ふだんヨーロッパの人たちに親しまれている
大衆的で飲みやすいワインは
国内での売れ行きがガタ落ちになって、
日本でもびっくりするような安い値段までおちています。
デパートのワイン売場はどうか知りませんが、
私たちが気軽に出入りしているワインの専門店に行くと、
どこも「3本ならいくら」というバーゲンをやっています。

うちのように80年代のワインもまだ飲みきれない家でも、
「これ今、人気ありますよ」とすすめられると、
「じゃ試して見ようか」とつい買って帰ると、
それが信じられないくらいの美味なのです。
それもフランスやイタリアのワインだけだと思ったら、
チリやオーストラリアのワインまで、
味はうんとよくなっているのに、
値段は大下がりに下がっているのです。

もちろん、これは空前の円高がもたらしてくれたものですが、
はたしていつまで続くしあわせなのか、
恐らく対岸の火事なんてのんきなことを
言ってはおられなくなるでしょうが、
このめぐり合わせを見逃すことはないのではないでしょうか。

但し、王朝酒業や通天酒業で
一山当てたいと考えた中国株の投資家は、
私も含めてのことですが、値上がりでいい気分になるまでに
まだまだかなりの時間がかかりそうです。
中国ワインではまだ酔えませんが、
フランスやイタリアのワインで一杯やる好運は
当分続きそうですね。


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2012年2月6日(月)

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