中国株、海外起業、海外投資、グルメ、ファッション、邱永漢の読めば読むほどトクするコラム

第4351回
中国の次のビジネスは完全オートメ化

日本は先進国の仲間入りをした分だけ不景気に見舞われ、
失業者もふえる方向にありますが、
中国も輸出が減退した分だけ企業の業績は悪化しています。
その一方で賃銀の上がった分だけ国内の消費はふえ、
旧正月前も物はよく売れているようです。

そうは言っても今年は経済成長も
これまでよりは下向きになると予想されているし、
不動産も下降線を辿っているので、
そう手放しで楽観できないのではないかという見方が
少くはありません。
ただ中国の場合は「世界の工場」として先ず外国企業を迎え入れ、
輸出から工業生産がスタートしたので、
国内消費はまだまだこれからはじまるところです。
人手不足がはじまれば、賃上げがとまらなくなりますから、
賃金の上がった分だけ有効需要がふえ、
消費を押し上げることになります。
どんな消費がふえるかは、当然、日本と同じではありません。
たとえば旧正月に日本の観光旅行に来た中国人が
どんなお金の使い方をしているかを見れば、
中国人の消費傾向が或る程度は予測できるのではないでしょうか。

現にそうした動きを下敷にして
新しく中国に進出する日本の企業もふえています。
次の10年にどんな企業が中国で栄えるようになるか
正確にキャッチできれば、
中国で成功できることは間違いありません。
何しろ日本では企業がドンドン海外に引越しをして、
失業者がふえているのに、中国では日本の10倍も人口があって、
その人たちの給料が年に平均して20%程度はふえるのですから、
何が売れるのか正確にキャッチできれば立派に商売になるのです。

そういった意味ではお金がふえたら
その国の人はお金を何に使うかを、一生懸命研究することです。
私のようなあわて者の場合はとりあえず人手不足になるのなら、
人を使わない商売は何かとすぐに考えてしまいます。
人を使わないですむ商売は、
完全オートメの設備じゃないでしょうか。
もし本当にそうなら全中国を完全オートメ化するだけでも
やりきれないほど仕事があるんじゃないでしょうかね。


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2012年2月7日(火)

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